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2010年1月 記事一覧

<最低賃金>引き上げ検討、厚労省と経産省が初会合

<最低賃金>引き上げ検討、厚労省と経産省が初会合

 厚生労働省と経済産業省は28日、最低賃金引き上げを検討する「中小企業支援等の最低賃金引き上げ対策検討チーム」を設置、初会合を開いた。
  チームは両省の副大臣と最低賃金の関係部局の局長らで構成。最低賃金を引き上げた際の課題を調査する。具体的には引き上げにより人件費が増す中小企業への支援のあり方や引き上げ方法、経済や雇用に与える影響などを検討する。
  現行の最低賃金は、都道府県ごとに決められ、09年度の全国平均は713円。民主党は衆院選のマニフェストで全国平均1000円への引き上げや一律の「全国最低賃金」(800円)の新設などをうたっている。現行の最賃決定は、労働者、使用者、公益の3者構成の委員会が中央で引き上げの目安を示し、同じ構成の委員会が各地域の事情を考慮して決めている。(毎日新聞―労働問題―)

保険料率 全国で上昇

協会けんぽ、4月から

 全国健康保険協会は27日、中小企業の従業員らが加入する協会けんぽ(旧政府管掌健康保険)の新年度の保険料率を決定した。都道府県ごとに料率は異なるが、全都道府県で1ポイント以上アップした。全国平均は過去最高の9.34%。現行の平均8.2%から大幅な引き上げとなる。不況により保険料収入が大幅に落ち込んだことが影響した。
 新しい保険料率は、この日の同協会運営委員会で了承され厚生労働相の認可を受けて4月納付分から適用される。加入者数は約3500万人。平均的な年収(370万円)の場合、本人負担は年間2万1090円増える。
 保険料率が最も高いのは北海道の9.42%で、今年度より1.16ポイント上がる。続いて佐賀の9.41%、香川、福岡の9.40%と続く。
 急激な料率アップで、大幅な負担増となるのを避ける措置により、地域間格差は是正されているが、北海道と最も低い長野県(9.26%)との差は0.16ポイントで現行の0.11ポイントより拡大。平均的な月収(28万円)では、月額150円の差が220円に広がる。
 協会健保の財政は金融危機など深刻な不況の影響で賃金水準が下がったことで、急激に悪化した。2009年度の赤字見込みは、積立金を崩しても約4500億円に上る。
 このため、政府は保険料率の急上昇を抑えるため、2010年度予算案に約600億円を計上した。これらに加え、大企業の従業員らが加入する健康保険組合と公務員らが入る共済組合に高齢者医療に関する負担を肩代わりさせ、現在13%の国庫補助率を16.4%に上げる。それでも、大幅な料率引き上げは避けられなかった。
  今後も保険料の引き上げが避けられない状況は変わらず、この日の運営員委員会では12年度には保険料率が9.9%~10.2%になるとの試算が示された。保険料の上限は10%と法律で規定されており、厚労省は上限を引き上げる法改正も検討している。
 また、運営委員会は「国庫補助率の更なる引き上げを含めた抜本的な対策が講じられるよう国などに積極的に働きかけていく」ことを協会に求めることも決めた。(朝日新聞-労働問題-)

2月2日(火)より産經新聞"フジサンケイビジネスアイ"にて【中小企業へ送るエール】連載開始

 当事務所所長 岡本孝則が、社会保険労務士として30年以上の長きにわたるコンサルティング経験とあらゆる分野の労働問題を解決してきた実績・自信から、また近年変化目まぐるしい社会情勢の中で本当に必要な情報など経営者の皆様の"今知りたいこと""知っていて欲しいこと"を中心に執筆し、メディアを通し発信していく第1弾として、

2月2日(火)より産經新聞"フジサンケイビジネスアイ"にて【中小企業へ送るエール】連載開始

 毎週火曜日・金曜日

 助成金についてや残業問題など人事・労務関連の最新の情報を経営者の方のお役に立つ形で載せていきますので是非ご覧ください。

事業主が「横領」4億円なお未納

事業主が「横領」4億円なお未納 厚生年金保険料

 厚生労働省は26日会社従業員が折半する厚生年金の保険料を従業員の給料から天引きしながら、事業主が保険料を納めていなかったケースが昨年9月末までに1万4124件見つかったと発表した。未納の保険料は総額約9億400万円。滞納事業所には支払いを求めているが、約4億7900万円がなお未納となっている。厚生年金の記録が消えた被害者を救済するための特例法に基づき、年金記録確認第三者委員会で記録回復が認められた事例について、厚労省が国会に報告した。(朝日新聞ー労働問題ー)

介護従事者の給与4,1%増 

介護従事者の給与4,1%増 昨年9月時点報酬改定を受け

 厚生労働省が25日まとめた介護従事者の処遇改善に関する実態調査(速報)によると、2009年9月時点の従事者の平均給与は23万1366円と、介護報酬改定前の08年9月に比べて9058(4,1%)増加した。
 昨年9月の平均給与(基本給、手当、一時金の月割り額の合計)を1年前の平均給与と比較した。特別養護老人ホームは28万1800円と前年から1万2052円(4,5%)の増加。老人保健施設では1万1629円(4,1%),訪問介護事業所でも5868円(4,4%)増えた。
 前政権は人手不足が強い介護従事者の処遇改善を狙い、09年4月に介護報酬を増額改定。「増額分がすべて処遇改善に回れば、給与は2万円アップする」と説明していた。実際には処遇改善は半額以下にとどまった格好だ。(日経新聞ー労働問題ー)

雇用保険事業、6割に問題

58事業 総務省が改善勧告

 総務省は22日、企業などが支払う雇用保険を事業費に充てている2008年度の102事業(当初予算額1371億円)を省内で「事業仕分け」したところ、約6割の58事業(同937億円)で運営手法などに問題があったと発表した。同省は雇用保険事業を所管する厚生労働省に改善を勧告。半年以内に見直し策を回答するよう求めた。
 厚労省所管の「東京外国人雇用サービスセンター」では、在日外国人の求職者向けの案内パンフレットをすべて日本語で表記。財団法人が運営する「女性と仕事の未来館」は、約3億2千万円の年間予算のうち7割が人件費と管理費に充てられ、「廃止を含めた見直し」を勧告した。また、若者向けの職業相談事業では、運営費などの支出手法が複雑で「事業の適切な評価・検証が行えない」と指摘した。(朝日新聞-労働問題-)

自殺・うつ対策 厚労省にチーム

自殺・うつ対策  厚労省にチーム

 自殺者の急増や主な原因とされるうつ病の患者増加を受け、厚生労働省は21日、関係部局などを集めた「自殺・うつ病等対策プロジェクトチーム」を設置し、初会合を開いた。長妻昭厚労省は「日本は20代など若者の自殺が多くゆゆしき問題だ。有効な対策を打ち出したい」と話した。
 会合には内閣府参与で特定非営利活動法人(NPO法人)「自殺対策支援センターライフリンク」の清水康之代表も出席。同チームは今後、自殺の実態解明に向けた調査のほか、自殺防止やうつ病・メンタルヘルスの対策について検討し、年度内に中間的な取りまとめ案の作成を目指す。厚労省の調査では、2008年の気分障害の患者数は100万人を超える。
(日経新聞 -労働問題-)

雇用保険の加入要件を緩和

雇用保険法改正案の概要

 政府は今国会で雇用保険法改正案を提出する。最大のポイントは保険の加入要件である雇用見込み期間を「6カ月以上」から「31日以上」に短くすることだ。 
 雇用保険の加入者は約3800万人。大半の会社員は加入している。加入要件の緩和によってパートやフリーターなど約255万人が新たに適用対象に加わる見通しだ。非正規労働者の働く環境を改善し、雇用の安全網を拡充する。
 法改正で給与にも影響がでる。失業者に生活費を支給する「失業等給付」の保険料率が賃金の0.8%(労使折半)から1.2%に上がるためだ。保険料が0.4%上がると、月収30万円の会社員の保険料は月2400円から3600円に増える。このうち家計の負担は月600円増える。
 雇用情勢の悪化で失業給付は増加傾向。料率を上げると労使の負担は増すが、失業給付の増加で雇用保険の収支が悪化するのを避ける必要が出てきた。
 保険料を納めていたのに勤め先のミスなどで未加入とされていた人への遡及(そきゅう)期間は最長2年から2年超に延長する。現在は勤め先が被保険者資格取得届を出していないと2年間しか保険料を納めていないとみなされてしまう。期間を延ばし、給付が勤務年数より減るのを防ぐ。
 政府は労働者派遣法改正案も今国会に出す。仕事がある時だけ働く登録型派遣は原則禁止。製造業派遣は派遣会社と雇用契約を結ぶ常用型派遣を除いて禁止する。交付から3年以内に施行する。登録型のうち一般事務など企業からの引き合いが強い業務に限り、施行からさらに2年間は猶予期間を設ける案が有力だ。

雇用保険法改正案の概要
  • 加入要件を[31日以上雇用見込み」に緩和
  • 雇用保険料のうち、失業等給付に係る料率を賃金の0.8%から1.2%に引き上げ
  • 雇用保険を維持する企業に国が助成する「雇用調整助成金」などの財源に充てるため、事業主が全額負担する保険料率を賃金総額の0.3%から0.35%に引き上げ
  • 保険未加入とされた人への遡及期間を「2年まで」から「2年超」に緩和

 (日経新聞 ―労働問題―)

年金不支給取り消し 知的障害者

知的障害者  年金不支給取り消し  大津地裁、国側に命令

 知的障害があるのに障害基礎年金の支給を拒否されたとして、志賀県内の25~29歳の男女6人が国を相手に不支給決定の取り消しを求めた訴訟の判決が19日、大津地裁であった。石原雅也裁判長は6人全員の請求を認め、不支給決定の取り消しを命じた。

 訴状によると、6人は2004~05年に障害基礎年金の支給を請求したが拒否され、「障害の程度を過小に評価したもので違法」と不服を申し立てたが、すべて棄却された。
 ところが、原告5人が再請求したところ、一転して支給が認められ、原告側は「主観で決定が左右され、基準に不備がある」などと、当初の決定取り消しを求めていた。
 5人が再請求するまで、約3年間で1人当たり約3000万円の年金が支給されていないという。
 これに対し国側は、再請求の決定について「社会生活への適応能力が低下したことに伴い、日常生活能力が低下した」とし、当初の決定時には受給資格のある障害程度に達していなかったとしていた。
(日経新聞 -労働問題-)

「食べていける収入で十分」47%

昨春の新入社員 過去最高


 昨春の新入社員のうち、「食べていけるだけの収入があれば十分だ」と考える割合が半数近くに上り、過去最高となったことが、日本生産性本部の調査で分かった。年功序列的な賃金体系を望む割合も最高を記録。景気回復に力強さがない中で、生活の安定を望む姿が浮かび上がった。
 生産性本部は1991年から、新卒で4月に入社した新人に対し春と秋に調査をして意識変化を調べている。今回は昨年10~11月、全国で685人を対象に実施し376人から回答を得た。
 「人より多くの賃金を得なくても食べていけるだけの収入があれば十分だ」との問いに「そう思う」と答えたのは47.1%。「そう思わない」と答えた割合(52.9%)よりは低いものの、2006年にこの問いを始めて以来、春秋を通じて最高となった。例年は、入社直後の春よりも半年後の秋の調査の方が、「そう思う」と答える割合が増える傾向にあったが、今年は春の調査(36.2%)との差が10ポイント以上開き、上昇幅も最大だった。
 また、「年齢・経験を重視して給与が上がるシステム」を希望するとの回答が48.1%で、91年の調査開始以来、春秋を通じて最高だった。景気は緩やかに持ち直しているとされるが、回復力は弱く、新入社員も厳しさを肌で実感しているようだ。(朝日新聞 -労働問題-)

マック社員死亡 労災認める判決

「サービス残業常態化」


 日本マクドナルドの男性社員が2000年、出勤後に心臓疾患で急死したのは過労が原因として、遺族が労災認定しなかった国の処分取り消しを求めた訴訟の判決で、東京地裁(渡辺弘裁判長)は18日、死亡と業務の因果関係を認め、処分を取り消した。
 渡辺裁判長は判決理由で、同社の勤務態勢について「正社員は勤務実績通りに時間外労働を申告せず、サービス残業が常態化していた」と指摘。そのうえで、男性の発症前の1カ月間の時間外労働が「算定可能なだけで約79時間」と認定。自宅でのパソコン作業についても業務と認定し、「負荷の強い業務に長期的にさらされるなどして、異常を引き起こした可能性が高い」と結論づけた。
 判決によると、男性は1999年の大学卒業後、日本マクドナルドに入社。川崎市内の店舗に勤務していた00年11月、出勤後に職場で倒れ、死亡した。(日経新聞 -労働問題-)

外国人研修生 受け入れ減止まらず

中小の経営悪化深刻

 外国人研修・技能実習制度を利用した研修生の新規受け入れについて、2008年秋以降の世界不況から1年以上たっても減少傾向に歯止めがかかっていないことが16日、受け入れを支援する財団法人「国際研修協力機構」(JITCO)の調査で分かった。
 専門家は「主要受け入れ先である中小製造業の業績不振が長引いている」と指摘、「安い労働力」の研修生の受け入れすらできないほど経営悪化が深刻になっていることが浮き彫りになった。
 統計によると、企業がJITCOを通じて申請した昨年1~11月の新規研修生は前年同期比27.5%減の4万7772人。全体の約8割を占める中国からの研修生も同26.5%減となった。男性は同36%減で、女性より約15ポイント高かった。
 昨年4~9月は毎年前年比30%以上の減少。10,11月は一昨年に続いて減少となった。
 (日経新聞ー労働問題ー)

雇用保険の要件緩和

改正案提出へ「31日以上」に短縮

 労働政策審議会(厚生労働相の諮問機関)は13日、雇用保険などの改正案要綱を長妻昭厚労相に答申した。雇用の安全網を強化するため、週に20時間以上働く非正社員について、加入に必要な雇用見込みを現行の6カ月以上から31日以上に緩和する。厚労省は18日に召集される通常国会に改正案を提出する。
 雇用保険に未加入だった労働者への救済措置も厚くし、さかのぼって加入できる「遡及適用」の期間を延長する。現在は2年前までしか認めていないが、事業主が労働者から雇用保険料を徴収していたのに、加入手続きを怠っていた場合は、2年を超える期間も遡及適用を認める。
 財政基盤を強化するため、失業給付に充てる労使折半の雇用保険料率は、現在の0.8%から1.2%に引き上げる。休業手当を助成する雇用調整助成金などの財源に充てるため、事業主が全額負担している保険料も、0.3%から0.35%に引き上げる。
 原則として4月1日に施行するが、遡及適用の見直しは10月1日施行とする方針。(朝日新聞ー労働問題ー)

年金追納期間 10年に拡大

通常国会に改正案 厚労相、提出表明

 長妻厚生労働相は12日の閣議後の記者会見で、無年金者や低年金者の救済策として、未納の国民年金保険料をさかのぼって納付できる追納期間を現行の過去2年間から10年間に大幅緩和する考えを明らかにした。
今月開催の通常国会に国民年金法改正案を提出し、2011年度からの施行を目指す。

 国民年金を受給するには原則として最低25年間、満額で受給するには40年間、保険料を納付しなければならない。未納期間を埋め合わせて受給権を得たり、額を増やしたりできる一環として、1961年の制度発足時から2年間の追納期間が規定されている。

 現在、低所得者らに対する保険料の免除制度では追納期間が10年間と規定されており、これに合わせる形で未納の追納期間についても10年間まで緩和する。

 旧社会保険庁(現・日本年金機構)の推計では、今後保険料を払い続けても25年に満たずに年金を受給できない人が65歳以上で42万人、全体では118万人に上る事が判明し、対策の必要性が指摘されていた。(讀賣新聞 -労働問題-)

「氷河期ほど採用減らず」

企業、必要な人材は確保
 
 景気悪化を受けて就活学生は焦りを募らせているが、調査機関などの間では「11年春卒の採用は就職氷河期と呼ばれた00年代前半ほど悪くならない」との見方が多い。採用活動そのものを止める企業が急増したバブル崩壊後に比べ、今回は企業が「採用人数は抑制するが、必要な人材は確保する」という姿勢を保っているからだ。

 雇用関連の調査などを手がけるリクルートのワークス研究所によると、大卒求人倍率が最悪だったのは0.99倍と、1倍を割り込んだ00年春卒。「厳しい」といわれた10年春卒も求人倍率は1.62倍と過去20年間の平均的な水準。11年春はこれを下回るが、00年春ほどには落ち込まない可能性が高い。

 業界関係者の間では「(11年春卒の求人倍率は)10年春卒より下がるが、1倍割れにはならない」(大手就職情報サイト編集長)との見方が多い。ただし、団塊世代の大量退職を受けて企業の新卒採用が増加した08~09年春卒に比べると、採用の門戸は狭くなる。

ワークス研究所が民間企業を対象に実施した調査では、11年春卒の新卒採用数の見通しを「わからない」と答えた企業が前年より11.5ポイント上昇、36.6%にのぼった。一方、「増える」「変わらない」「減る」と答えた企業はいずれも前年より減少した。

「景気の先行きが不透明な中で『(採用数の見通しが)わからない』というのは企業の本音だろう」(リクナビの毛利威之編集長)。景気動向をにらみ、ぎりぎりまで採用枠を固めない企業が増えれば、前倒しで始まった11年春採用の就活は異例の長期戦になるかもしれない。(日経新聞 -労働問題-)

派遣法改正案提出へ

 労働側 「常用」の定義を問題視
 
経営側 中小「急な受注できぬ」

 労働政策審議会(厚生労働相の諮問機関)が昨年末、労働者派遣法の改正に向けた報告をまとめ、厚生労働省は今月召集の通常国会に改正案を提出する。仕事がある時だけ雇用契約を結ぶ登録型派遣や、製造業への派遣を原則禁止するなど、規制緩和の流れから派遣社員を保護する規制強化へ転換する。経営側は反発を強め、労働側からはさらなる改善を求める声が出ている。
 労働側が問題とするのは、製造業への派遣禁止で「常用型」が例外となったことだ。雇用期間や雇用見込みが1年を超えれば常用とされる。厚労省の調査では常用型のうち期間の定めのない雇用契約で働くのは約3割で、残りは有期で働いている。
 このため、日本労働弁護団の棗一郎弁護士は「原則禁止は評価できるが、常用を期間の定めのない雇用と定義しないと、不安定な細切れ雇用はなくならない」と指摘する。
 登録型派遣の禁止で、専門性が高い26業務が例外とされたことにも疑問の声が上がる。特に、OA機器の操作に携わる「事務用機器操作」や文書整理にあたる「ファイリング」は、企業が派遣期間の上限である3年を超えて事務派遣を使い続けるために偽装されるケースがある。首都圏青年ユニオンの河添誠書記長は「専門職種の見直しも進めるべきだ」と話す。(朝日新聞 -労働問題-)

介護人手不足 解決遠く

介護人手不足 解決遠く

     求職 年齢・技能で制約

 「若い人の応募を期待していたんだけど・・・・」。昨年12月16日、横浜市のハローワーク横浜南であった就職フェア。求人側で参加した介護施設勤務の女性は重いため息をついた。
 フェアは長妻昭厚生労働相の指示で、12月中旬の1週間、各地のハローワークで一斉に開催された。失業対策も兼ね、介護事業者と求職者を引き合わせる取り組みだ。
 だがこの日、仕事を求めて集まったのは多くが高齢男性。夏に仕事を辞めたという50代後半の男性は「介護の資格を勉強中で、年明けには取得できる」と強調したが、女性は「最後は体力勝負。年齢面の制約がある」と残念そうに話した。

 求職者にとっても、就業へのハードルは低くないようだ。両親の病気を機に仕事を辞め、職探し中の男性(38)は「人手不足と聞く介護分野ならと参加したが、要求される技能水準が思った以上に高かった」と肩を落とす。

     現場 重労働、離職多く

 介護従事者不足は深刻だ。介護労働安定センター(東京・文京)の2008年度調査では離職率は18.7%で、全産業平均の14.6%より高い。離職者の75.5%が3年未満で辞めており、賃金に満足している人も14.9%しかいなかった。
 訪問介護などを手掛ける「セントケア磯子」(横浜市)の鹿内恵里子さんは「圧倒的に人が足りず、利用者のニーズに応じきれない。要望にすべて応えようとすれば瞬く間に過重労働になってしまう」と話す。半面、「{命を預かる責任が重い}{早朝勤務が多い}など、厳しい実情を知らずに就職しても続かない。誰でもいいから来てとはいえない」と胸の内は苦しい。

 民主党は人材不足を待遇面から打開しようと、マニフェスト(政権公約)で介護従事者の「月収4万円増」を掲げた。ただ総額で年8千億円にも上る負担増を予算で計上し続けられるかなど、実現を疑問視する声も根強い。
 横浜市の介護老人保健施設で事務長を務める藤原俊明さんは「いったん上げた賃金は下げられない。永続的な財源の裏打ちがないと不安」。介護の仕事を続ければ社会的立場も収入も上昇するという青写真を示せない現状のままだと「有能な若者を呼び込めない」と危機感を募らせる。
 鹿内さんも「介護報酬増は利用者の自己負担増につながる。今でも支払いがギリギリの人が少なくなく、大幅に報酬を上げれば不払いが急増するのでは」と懐疑的だ。

 キャンペーン最終日の12月19日、東京・霞が関の厚労省講堂で開いた面接会で、長妻厚労相は「介護職は人手不足で、職を求める人は多い。介護を立て直す絶好機」と強調した。
 聞いていた都内の社会福祉法人の職員は「足りないところに余った人をただ当てはめてもダメ。社会全体で介護の重要性を再認識してほしい」とつぶやいた。
(日経新聞 -労働問題-)

労働審判 不況で急増

昨年3000件 2年で倍


 長引く不況の影響で、裁判所への労働審判の申し立てが急増している。民事裁判より速く、費用もかからずに解決が望めるのが利点。2009年は全国で3000件を超えたとみられ、2年で倍増した。一方、想定外の件数が集中して審理が遅れる地域も出始め、新たな課題となっている。

 労働時間を証明するものはないが、残業代を支払ってほしい。オートバイ販売店の元従業員が福岡地裁に申し立てた労働審判で08年2月、販売店側が1年9カ月分の残業代を支払う内容の調停が成立した。審理は1回だけ。店の営業時間などから確実に働いていたと認められる時間に絞って請求したのも功を奏したが、担当した福岡県弁護士会の光永享央弁護士は、「柔軟な審理が望める労働審判でなければ救済されなかった」と話す。
 最高裁によると、全国の労働審判の申立件数は、制度が始まった06年4月~12月は877件だったが、07年は1494件、08年は2052件と増加。09年は8月に前年の申立件数を上回り、10月までで2850件に達した。09年10月末までに終結した6536件の平均審理期間は74・5日。7割以上が3カ月以内で結論が出た。また、全体の7割弱で調停が成立している。
 一方、急増のあおりで、制度の特徴である迅速性が薄れつつある地域も出ている。
 京都弁護士会が09年9月、弁護士に調査したところ、1回目の期日が申し立てから約2カ月後に指定されたケースが複数明らかになった。弁護士から「3カ月以内で解決しないならメリットがない」との意見が寄せられたという。同弁護士会は同年11月、京都地裁などに担当裁判官の増員などを求めた。
 最高裁は担当裁判官の人員について「随時、態勢を見直すなどして柔軟に対応している」としている。一方で、地裁本庁でのみ開いていた労働審判を、10年度からは福岡地裁小倉支部と東京地裁立川支部でも開くことにした。民間から選ばれ裁判官とともに審理に加わる労働審判員も、現在は全国で約1000人だが10年度から約200人増員する。
 日本労働弁護団事務局次長の佐々木亮弁護士(東京弁護士会)は、申し立ての増加について「利用しやすい制度と認知されたことと不況があいまっての現象で、当面は続くとみられる」と分析。「制度の意義を維持するためには担当裁判官の増員が急務だ」と話している。(朝日新聞 -労働問題-) 

労務行政研究所「改正労基法への企業の対応」調査結果

2010年1月号より抜粋

限度時間超の割増率を74%の企業は見直さない

 平成22年度は既に大きな労働法の改正が予定され、新政権によるさらなる改革も予想されます。いまだ景気回復が危ぶまれる中、企業には適切な対応が求められます。中でも改正労働基準法への各社の対応が注目されますが、労務行政研究所が調査結果を公表しています。

4月の改正労基法への対応は

 今年の法改正の目玉は、平成22年4月施行の労働基準法です。①残業が限度時間を超えた場合の割増賃金率の引き上げ、②残業が月60時間を超える場合の割増賃金率の引き上げ、③②の割増賃金に代わる休暇制度の導入、④時間単位の年休付与などが盛り込まれています。ただし、①③④は義務ではなく、②は中小企業に猶予措置が設けられたため、他社がどう対応するかが気になるところです。このほど公表された労務行政研究所の調査結果(調査対象:1000人以上規模含む349社)によると、「時間外労働の限度基準を超える割増率について、既に方針を決定している企業の74%は「見直さない」としています。

改正育児介護休業法の施行

 改正育児介護休業法が平成21年7月1日に公布され、既に①企業名の公表や過料の創設など改正事項の一部が施行、平成22年4月からは②調停委員による調停制度の創設、交付日から1年以内(6月予定)に、③「短時間勤務制度・所定外労働免除の義務化」など残りが施行されます。③など一部の事項については中小企業に猶予措置が設けられましたが、「労使協定による専業主婦(夫)除外規定の廃止」など、全ての企業で就業規則の見直しが必要です。

派遣法改正や最低賃金の行方は

 その他、新政権は派遣法の見直しや最低賃金のいっそうの引き上げを予定しています。企業は、人件費コストの上昇を防ぐため、労働の効率性の改善を真剣に考える必要があります。


改正労基法―企業の対応(方針決定企業だけで見た場合)
                      
○「時間外労働の限度基準」を超える割増率⇒「見直さない」74%
                 
○「1カ月60時間」を超える割増率⇒「見直す」76%

○割増賃金の支払いに代えた「代替休暇」⇒「設けない」91%
 
○時間単位年休⇒「設けない」83%

「労政時報」第3762号/09.11.27より

派遣法改正で18万人失職も

「明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願い申し上げます。」

リクルートワークス研究所が試算

 民主、社民、国民新党が労働者派遣法の抜本改正で政策合意したのを受け、厚生労働相の諮問機関・労働政策審議会がこのほど答申案を示すなど調整を続けている。3党合意通り法改正が行われた場合、何が起きるかをリクルートワークス研究所「派遣のあり方研究会」が各種調査やインタビューなどから推測した。
 3党が合意した主な改正内容は、①日雇い派遣・スポット派遣の禁止②派遣会社に登録し、仕事がある時だけ働く「登録型派遣」の原則禁止③製造業派遣の原則禁止-など。労働政策審議会が示した答申案では、派遣されていない時期でも給料が保証される「常用型派遣」に限って認められる。
 厚労省によれば、2008年6月現在の派遣労働者数は約202万人。このうち、「登録型派遣」は87万人、製造業派遣は56万人にのぼる。
 同研究所の試算によれば、①の日雇い派遣・スポット派遣の禁止によって、対象者18万人のうち9.2万人が仕事を失う可能性がある。②の登録型派遣の原則禁止で、専門性のある26業種以外の業務に従事する24万人(製造業を除く)が禁止対象となれば11.2万人に失職の可能性がある。さらに、③の製造業派遣の原則禁止では、「常用型」以外の派遣労働者20万人が禁止対象となれば6.4万人が職を失う可能性があるという。
 ただ、①は②③と対象者が重なっているので、実際には②と③とを合わせた18万人弱が仕事を失う可能性があるとしている。
 法改正によって企業も大きな影響を受ける。とくに中小企業は、季節変動や業務の繁閑に対応することが難しくなり、人件費の固定化による経営の圧迫や、短期注文などの受注機会の喪失を心配する声が強い。即戦力となる人材を確保できるかどうかを懸念する声も少なくないという。(読売新聞-労働問題-)
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