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2017年9月 記事一覧

中小の働き方改革、助成措置も検討 政府

 政府は、中小企業の生産性向上を議論する関係省庁連絡会議に働き方改革に関する作業部会を設け、具体策の検討に着手した。有識者や中小経営者らからヒアリングを実施し、10月中をめどに取りまとめる。IT(情報技術)を活用した業務の効率化を後押しするほか、仕事と家庭の両立支援に取り組む中小に助成措置も講じる。

 中小企業の場合、人手不足の状況に直面しながらも、働き方改革や生産性向上策が遅れがちだ。

 大企業だけでなく、働き方改革が広く浸透し、成長力の底上げに向けてより具体的な対策を積み上げる必要があると判断した。他の作業部会では、大手などとの取引条件の改善や最低賃金の適切な引き上げを実現するための施策を検討する。【日本経済新聞】

 

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求人倍率1位、福井で人手不足が慢性化...なぜ?

 福井県内の有効求人倍率が2倍を超え、都道府県別で3か月連続の全国1位という高水準が続いている。

 県経済には一見、肯定的な数字にみえるが、県企業は慢性的な人手不足に苦しんでおり、労働市場は活況というわけではなさそうだ。背景には、地元出身の大学新卒者に対する求人の集中があり、経営者や専門家から「人材確保の偏りがアキレスけんになる」という指摘も出ている。

 福井労働局の発表では、有効求人倍率(いずれも季節調整値)は5月に2・09倍で東京を抜き、全国トップに。7月には2・11倍まで上昇し、全国平均(1・52倍)を大きく上回る。1年前と比べると0・29ポイント増で、伸び率でも全国の倍。10月からは時給の最低賃金が24円上がって778円と、時給表示になった2002年以降で最大の上げ幅となった。

 景気は回復を続けるが、企業側からみると、人不足が足かせになりつつある。

 帝国データバンク福井支店の調査(有効回答101社)では、「正社員不足」の回答は47・5%で1年間で8・4ポイント増えた。業種別で見ても、農林水産、金融、運輸・倉庫が100%、不動産、サービスも3分の2と、軒並み不足感を訴えた。

 人不足の背景として、帝国データの滝口勉支店長は「県内企業の採用方針が、地元出身の新卒者に偏っているからではないか」と地域特有の事情を指摘する。

 繊維業界をはじめとする県内製造業は近年、景気に左右されず安定経営を続けているため、離職・転職者は少ない。大企業でも社員の9割以上が県出身者ということも珍しくない。大都市圏のように就労経験のある求職者があてこめず、結果として、県出身でUターン希望の新卒者の獲得合戦に拍車をかけているという。

 同労働局によると、大学、短大など18年新卒予定者に対する求人数は6万8571人で、14年予定者よりほぼ倍増した。

 県経営者協会の調査(有効回答160社)では、今春入社の新卒採用計画を達成できなかった割合は66・9%に達した。内定辞退者も多く、内定通りに新入社員を迎えたのは17・5%、18社にとどまった。

 新卒者の中でも限られたUターン就職希望者に求人が集中する現状について、同協会の峠岡伸行専務理事は「経営者の間でも『県内出身者ばかりで固めると、発想も偏ってしまうのでは』という懸念は強い」と話す。

 同協会や県は企業向けセミナーなどを通じ、県外からのIターン希望者の発掘に力を入れつつある。大学1~3年生のうちに就労体験を積んでもらうなど、県内企業との接点を増やすインターンシップの活用を、企業に推奨。就職に関する専門家の間でも「安定した経営環境にある県内の企業は、高い人材教育の力を持っているはず」とされる。

 県内では、ドラッグストアの新規出店などが相次ぎ、求人のうちパートなど非正規社員の割合が6割にまで増加。共働きの世帯が多いうえ、仕事に就いたまま他の職を探す「様子見」の層も目立ち、求人倍率は高止まりすることが予想される。

 同労働局は「求職者の掘り起こしに力を入れる」と繰り返すが、企業の採用担当者らは「県内にほとんど開拓の余地はない」と厳しい見方をしている。【読売新聞】

 

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ドトール、非正規にも退職金 人手不足に対応

 ドトールコーヒーは9月、非正規従業員向けの退職金制度を導入した。社会保険に加入し、週30時間以上勤務する従業員が対象。非正規を対象に退職金を導入するケースはまだ珍しいが、飲食業での人手不足は深刻さを増している。正社員と同様に長時間働く非正規従業員の待遇改善で、長く働き続けてもらう。

 非正規従業員7千人のうち、当初の対象者は約330人。直営店や工場、本社などに勤務する従業員を対象とし、フランチャイズ店のオーナーにも利用を呼びかける。現在の勤続年数は問わない。非正規から正社員に転換した場合は、解約して一時金として受け取るか、別の正社員向け制度に引き継ぐ。

 ドトールは、オリックスが提供する確定給付型の企業年金基金を活用する。ドトールが毎月100円を掛け金として積み立て、従業員も月給の10%以内で、1000円から2万円までで毎月積み立てられるようにする。月8千円を10年間積み立てると、退職時に約105万円を受け取れる計算になるという。

 年間の利率は0.3%で銀行預金より多くの利息が付く。積立額の相当分、給与として支給される額が減るため、所得税や社会保険料の支払額も減らせる。さらに退職金として受け取った際も一定額までは非課税となる。ドトールはこうした従業員のメリットの大きい制度を取り入れることで、長く働く非正規従業員を増やしたい考えだ。

 外食チェーン各社は独自の取り組みで、働き手の囲い込みを進めている。イタリア料理店チェーン「サイゼリヤ」を運営するサイゼリヤは8月、パートとアルバイトを含む従業員に対し、自社の株式を給付する株式給付信託(日本版ESOP)を導入した。勤続年数に応じてポイントを付与し、退職時に累積したポイントに相当する株式を給付する。

 働く人たちに会社の株価や業績に関心を持ってもらえれば、職場への定着率も高められるとの見方が背景にある。【日本経済新聞】

 

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タクシー会社が保険料逃れ 海外企業を悪用、厚労省調査

 

 東京都内のタクシー会社が、給与の一部を実体のない海外企業を通じて支払うことで、国に納める厚生年金保険料を少なくしていたことが厚生労働省への取材で分かった。海外企業を使った保険料の「納付逃れ」が発覚したのは初めて。厚労省は8月末、全国の年金事務所に同様の事例がないか調査するよう通達した。

 厚生年金は、株式会社などの法人や従業員5人以上の事業所が加入を義務づけられている。国に納める保険料(来月納付分から給与の18・3%)は、法人・事業所と従業員が折半する。

 厚労省によると、タクシー会社の社長が数年前に香港に別企業を設立。数十人の従業員の一部をこの企業に転籍させ、タクシー会社に出向させる形にしていた。給与のうち基本給の約15万円をタクシー会社が、歩合給や深夜手当など上乗せ部分を香港の企業が支払い、基本給部分だけの保険料を納めていたという。

 大半の従業員は、香港の企業から支払われる給与分の方が高く、保険料の納付は本来の半額以下に抑えられていたという。納付していなかった保険料は数千万円とみられ、従業員が将来もらえる年金額が本来より少なくなる可能性がある。

 厚労省は昨夏にこうした状況を把握。同社も事実関係を認め、今年2月から国がさかのぼって徴収できる過去2年間の未納分を分割納付しているという。厚労省は全国の年金事務所に出した通達で、給与が海外の別事業所からも支払われているケースなどの調査徹底を求めた。【朝日新聞】

 

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7月の名目賃金、確報値は0.6%減に下方修正 毎月勤労統計

 厚生労働省が22日発表した7月の毎月勤労統計調査(確報値、従業員5人以上)によると、名目賃金にあたる現金給与総額は前年同月比0.6%減の37万823円だった。ボーナスなど特別に支払われた給与が減少し、速報値(0.3%減)から下方修正となった。減少幅は2015年6月(2.5%減)以来の大きさだった。

 内訳をみると、特別に支払われた給与は3.1%減と速報値(2.2%減)から下振れした。基本給にあたる所定内給与は速報段階と同じ0.5%増、残業代など所定外給与は0.2%増と速報値(0.1%増)から小幅に上方修正した。

 物価変動の影響を除いた実質賃金は1.1%減と、速報値の0.8%減から減少幅が拡大した。パートタイム労働者の時間あたり賃金は2.5%増の1111円だった。【日本経済新聞】

 

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子育て世代、女性の長時間労働改善わずか

 厚生労働省がまとめた2017年版の労働経済の分析(労働経済白書)で、25~34歳の女性就業者に占める長時間労働者の割合が、男性や女性の他の年齢層に比べて減少幅が小さい現状が指摘された。

 週60時間以上働く労働者の割合について、男女、年齢層別に、00年と16年でどのように変化したかを分析。25~34歳の男性は割合が24.2%から15.3%に低下したのに対し、同じ年齢層の女性では6.5%から5.6%へと0.9ポイントの改善にとどまった。35~44歳の女性は7.2%から4.5%に2.7ポイント低下した。白書は要因について、正社員で働く女性が増えていることを指摘した。ただ正社員の長時間労働は依然として深刻で、状態を放置すれば子育てに割ける時間が減ることになるとみている。【日本経済新聞】

 

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内定取り消し86人 28年度、悪質5事業者名を公表 厚労省

 今年3月に大学や高校を卒業して4月に就職予定だった学生・生徒のうち、内定を取り消されたのは86人だったことが15日、厚生労働省の調査で分かった。取り消した24事業者のうち、悪質性の高い5つの事業者名を公表した。

 内定を取り消されたのは高校生20人、大学・専修学校生66人。取り消し理由は、旅行会社「てるみくらぶ」(東京都)を含む企業倒産が69人で、経営の悪化が7人だった。

 内定取り消しが「事業活動縮小を余儀なくされているとは明らかに認められない」場合などに、事業者名が公表される。【産経新聞】

 

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正社員と同じ職務のパートがいる職場15.7% 厚労省16年調査

 厚生労働省が19日発表したパートタイム労働者総合実態調査によると、正社員とパートの両方を雇用している事業所のうち、正社員と職務が同じパートがいるのは15.7%だった。政府は3月にまとめた働き方改革実行計画で、正規と非正規社員との間の不合理な格差をなくす同一労働同一賃金の実現をめざしており、こうした事業所の動向に注目が集まりそうだ。

 厚労省は2016年10月時点の状況について、約1万7000事業所と約1万7000人のパートタイム労働者を対象に調査した。正社員とパートの職務が同じ職場を産業別にみると、学術研究・専門技術サービス業(25.3%)、医療・福祉業(24.9%)で比率が高かった。

 賃金の支払い状況をみると、「基本給の算定方法が正規とパートで異なる」と答えた事業所は58.7%にのぼった。基本給以外にも役職手当や賞与で正規と非正規の待遇が異なる事業所が多かった。

 業務内容や責任の程度が正社員と同じと感じているパート労働者のうち、「賃金が正社員より低い」と答えた人は6割以上にのぼった。また賃金差に納得していない労働者は33.8%だった。【日本経済新聞】

 

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「金の卵」高卒採用に熱 18年春選考解禁

 2018年春に卒業する高校生の採用選考が16日、解禁された。堅調な企業業績や人手不足を背景に高校卒採用の求人倍率は17年春卒まで6年連続で拡大した。18年春卒も上がる見込みで、1994年卒以来、24年ぶりの高水準となる見通し。人手不足に悩む運輸などの業界が採用増を計画するが、大卒と同様に求職者優位の売り手市場で、生徒の確保に様々な手を講じる企業が目立つ。

 高校生の就職活動は学業への支障を避けるため高校を通じて企業に応募し、一定期間は同時並行で複数社の選考を受けられない制約がある。厚生労働省によると17年春卒の求人倍率は2.23倍と6年連続で増えた。生徒優位の就職環境が続き、企業は人材確保に苦戦する構図が強まっている。

 セコムグループは都内で16日に約50人の面接を実施した。全国で順次選考を始める。高校生がどの企業に応募するかは指導教員らの意見に影響を受けやすい。全国で開かれる高校との採用関連の交流イベントへの参加数を昨年の5倍に増やす。全国の高校とパイプを太くしたい考えで17年春の実績より1割以上多い204人の採用を目指す。

 セコムは従来、高卒社員はまず都市部で勤務させていた。18年春卒は入社直後から生徒の地元での勤務を認めるよう処遇を見直す。働きやすい環境を整えて職場の魅力を訴え人材確保を目指す。

 人手不足が続く運輸業界も人材獲得に懸命だ。福山通運グループはトラックの運転に必要な中型運転免許などの取得にかかる入社後の費用の全額を負担する。従来は自己負担だった。費用面での就業のハードルを下げ、応募増につなげる。

 同社は昨年実績より2割以上多い200人の採用を目指す。知名度の高い企業が高卒採用に参入し、競合するケースが増えているといい、早川淳人事部長は「今年は昨年以上に厳しい」と話す。

 テルモは17年卒の3倍となる60人を工場勤務者として採用する計画。国内生産回帰の流れが強まっているほか、ベテラン技能者の退職に伴う技能伝承の必要性が増しており、製造業の採用意欲は高まっている。

 日本経済新聞が4月にまとめた調査では主要企業の18年卒の高卒採用計画数は17年卒実績に比べ4%増。少子化が進むうえ大学への進学希望者が増え、採用コンサルタントの谷出正直氏は18年卒の求人倍率が「17年卒より高まる見込み」と分析する。企業の人事担当者の間でも94年卒の2.46倍をうかがう高水準になるとの見方が強い。1960年代の高度経済成長は若年労働者が支えた。「金の卵」ともいえる高卒を巡る採用戦線はさらに熱を帯びそうだ。【日本経済新聞】

 

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正社員と格差 日本郵便に賠償命令 「不合理な相違」

 日本郵便の契約社員の男性3人が正社員と同じ仕事をしているのに手当などに格差があるのは違法だとして、日本郵便に計約1500万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が14日、東京地裁であった。春名茂裁判長は訴えの一部を認め、住居手当や有給の病気休暇がないことなどは「不合理な労働条件の相違に当たる」と判断、日本郵便に計約92万円の賠償を命じた。

 2013年施行の改正労働契約法は正社員と非正社員の不合理な待遇の違いを禁じている。原告側弁護団によると、一般職の正社員と比較して契約社員に住居手当や有給の病気休暇がないことを違法とした判決は初めてという。

 原告の男性3人は03~08年に採用され、時給制の契約社員として勤務。判決では、訴えのあった手当や休暇などを個別に検討。春名裁判長は住居手当と年末年始に勤務にした際の手当については「職務内容などの違いで差異を設けるのは不合理」とし、住居手当の6割、年末年始勤務手当の8割を損害額と認定した。

 お盆や年末年始の特別休暇と有給の病気休暇がないことは損害の請求はなかったが「不合理な相違」と判断した。

 原告側は早朝や夜間勤務や、賞与に当たる「夏期年末手当」など6つの手当の格差も違法だと主張。だが春名裁判長は「業務の幅広さや配置転換の有無の違いを踏まえれば、不合理ではない」として請求を退けた。

 判決によると、同社の正社員には将来昇任していく「地域基幹職」と、原則として転居のない「一般職」がある。同社は地域基幹職も含めて業務内容を比べ「長期間働いてもらうために労働条件の差を設けるのは裁量の範囲内」と主張した。

 これに対し、春名裁判長は「正社員の中でも、担当業務や異動の範囲が契約社員と似ている一般職と労働条件を比べるのが相当」と判断した。

 原告側は将来にわたり正社員と同じ待遇を求めた地位確認も請求したが、判決では「不合理な労働条件の解消は労使間の交渉結果も踏まえて決定されるべきだ」として棄却した。

 日本郵便は「判決内容の詳細を確認したうえで、今後の対応を決めていく」とコメントした。【日本経済新聞】

 

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残業削減・休日増で中小向け助成金最大200万円

 厚生労働省は2018年度から、残業時間の削減に加えて休日も増やした中小企業に対して最大で200万円を助成する方針だ。現行の仕組みに比べて助成金は最大で4倍になる。19年度から残業時間の上限規制を導入するのを見据え、中小企業が長時間労働を減らす取り組みを後押しする。

 厚労省は長時間労働の是正などに取り組む企業を対象に、職場意識改善助成金を設けており、そのなかの「時間外労働上限設定コース」を大幅に拡充する。

 現在は、企業が残業時間の上限を月45時間・年360時間以下に設定すると最大50万円を助成する。これを、月80時間・年720時間超の残業時間だったところが一気に達成した場合、助成金を同100万円に引き上げる。月80時間・年720時間以下にした場合でも同50万円を助成する方向で、増額とあわせて支給の条件も緩和する。

 加えて新たに週休2日制を導入すると助成金を上乗せする措置を設ける。1カ月当たりの休日を4日増やすといずれも最大で100万円、3日増で75万円、2日増で50万円、1日増で25万円だ。

 残業時間の抑制とあわせ、企業は最大で200万円の助成が受けられる。助成金の名称は「時間外労働等改善助成金」(仮称)に変更する予定。助成金は労務管理するためのソフトウエアの購入費や生産性を高めるための設備・機器の導入費用などに充てられる。

 日本の労働時間は原則、1日8時間・週40時間だ。企業の労使が法律に基づく「36(サブロク)協定」を締結すると、月45時間・年360時間まで残業でき、現在は「特別条項付き36協定」を結ぶと事実上、青天井で従業員は残業できる。

 政府は9月下旬にも召集する臨時国会に、残業時間の罰則付き上限規制や同一労働同一賃金制度などを盛り込んだ働き方改革の関連法案を提出する方針だ。

 年720時間など、残業できる時間に上限が設けられ、施行されればおのずと残業は制限される。しかし経営体力や労務管理の態勢が弱い中小企業からは早期に残業短縮などができるか、不安の声があがっている。【日本経済新聞】

 

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パワハラでうつ、外国人実習生に労災認定 立川労基署

東京都内の建設会社で技能実習生として勤務していたカンボジア人男性(34)がうつ病を発症したのは同僚のパワーハラスメントが原因だとして、立川労働基準監督署(立川市)が労災認定していたことが12日、分かった。

 同日都内で記者会見した男性らによると、男性は2014年7月に入社し、上下水道の工事現場などで働いていた。複数の日本人社員から「ばか」「この野郎」などの暴言や、工具でヘルメットをたたくといった暴行を受け、16年3月にうつ病と診断された。

 立川労基署は男性への暴言や暴行などが日常的にあり、強い心理的負荷を与えたとして今年6月7日付で労災認定した。

 男性は「日本の労災や法律を知らず、誰に悩みを相談できるか分からなかった。これから働く外国の人たちに情報を伝え、困った時は助けてほしい」と話し、相談支援体制の充実を訴えた。

 実習生の権利擁護に取り組む「外国人技能実習生権利ネットワーク」(東京・台東)によると、外国人実習生が精神疾患で労災認定されるのは初めてという。【日本経済新聞】

 

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19年に同一労働同一賃金、中小は1年猶予 厚労省要綱

 厚生労働省は8日、労働政策審議会(厚労相の諮問機関)に働き方改革の関連法案の要綱を諮った。施行日は原則2019年度としたものの、中小企業は同一労働同一賃金制度の適用に1年間の猶予を設ける。中小は労務管理の態勢が弱く、一斉導入は困難と判断した。

 労働条件分科会で、労働基準法や労働者派遣法など計8本の法律の改正案の要綱を示した。働いた時間でなく成果で評価する脱時間給制度は連合の修正案を全て反映した。来週中にも法案要綱をまとめ、9月下旬にも召集する臨時国会に一括法案として提出する。

 脱時間給制度や残業時間の上限規制、同じ仕事には同じ賃金を支払う同一労働同一賃金は、原則19年4月に施行し、中小企業は派遣を除き、同一賃金の適用を1年見送る。

 中小からは賃金規定の見直しなど、対応に時間が掛かると懸念する声が上がっていたことに配慮したためだ。大企業と適用がずれることで、下請けに負担を転嫁するといった圧力が強まる恐れもある。

 脱時間給では、連合が唱える「働く人の健康確保」を強化する案を採用した。対象となる高収入の専門職は労働時間の規制から外れるが、「年104日以上の休日確保の義務化」など新たな対応策が採られた。

 事実上青天井で延ばせる残業時間には、特例の上限として年間720時間などの規制を設けることを法律に明記。同一賃金制度は有期やパート、派遣社員について正社員との不合理な格差を認めないことを定める。政府が3月に策定した働き方改革の実行計画に沿った内容となった。【日本経済新聞】

 

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国循「残業300時間まで」の労使協定 過労死基準3倍

 臓器移植や救急など高度医療を担う国立循環器病研究センター(国循、大阪府吹田市)が、勤務医や看護職員の時間外労働を「月300時間」まで可能にする労働基準法36条に基づく労使協定(36(サブロク)協定)を結んでいたことが、弁護士による情報公開請求でわかった。国の過労死認定基準(過労死ライン)の「月100時間」の3倍にあたる長さで、国循は今後協定内容を見直す方針という。

 府内の主要病院が労働基準監督署に届け出た36協定の開示を、過労死問題に取り組む松丸正弁護士(大阪弁護士会)が国に請求。国循の36協定(2012年4月1日付)では、非常勤を含む勤務医や一部の看護師、研究職ら約700人について、特別な事情がある場合、「月300時間、年間2070時間」まで時間外の労働時間を延長できる(年6回まで)内容となっていた。

 病院側と「労働者過半数」の代表とが取り交わしたもの。ほかの病院は上限100時間前後までの協定が多かった。

 国循は取材に、実際の勤務は「(36協定の上限時間までに)十分余裕はある」と説明。長時間労働の場合は所属長に勤務の分担を求めたり、職員に産業医との面談を勧めたりしているとした上で、「国で議論されている(働き方改革の)内容を踏まえ協定内容を見直す予定だ」と明らかにした。

 国循の36協定は、国の機関から独立行政法人に移った10年以降、労使で毎年結んでおり、時間外の上限は変わっていないという。

 現行法制での36協定は、雇い主と労働者側が合意すれば、時間外労働の上限を青天井で設定できる。国の過労死ラインは、時間外労働が「1カ月100時間、または2~6カ月の月平均80時間」で、政府は、これを超えるような時間外労働を罰則付きで規制する労働基準法改正案などを今秋の国会に提出する方針。ただ、医師は特殊性を踏まえて適用が5年猶予される。

 過労死問題に詳しい森岡孝二・関西大名誉教授は「国循は一般病院では対応できない高度医療も担っており、労働時間が長くなる背景があるが、『月300時間』は健康を維持できる限界を超えている。社会全体で医療現場の勤務実態把握と負担軽減を考える時にきている」と話す。【朝日新聞】

 

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脱時間給、連合案全て採用 厚労省案

 厚生労働省が働き方改革関連法案の全体像を固めた。時間でなく成果で評価する脱時間給制度では、長時間労働の是正に向け、休日確保の義務付けなど連合が求めた修正案を全て受け入れる。残業時間の上限規制や正規と非正規の不合理な待遇差をなくす「同一労働同一賃金」の導入などとあわせ、秋の臨時国会に関連法案を一本化して提出、原則2019年4月の施行を目指す。

 厚労省は8日の労働政策審議会(厚労相の諮問機関)で法案の要綱案を示す。脱時間給を巡っては、連合の神津里季生会長が7月、安倍晋三首相に脱時間給などの政府案の修正を要請。要請後に再び反対姿勢に転じたが、厚労省は連合案の採用を決めた。

 脱時間給は高収入の一部専門職を対象に労働時間の規制から外す仕組み。新たな法律では「年104日以上の休日確保」を義務付ける。(1)労働時間の上限設定(2)(退社から出社までの間に一定の休息をとる)勤務間インターバル(3)2週間連続休暇などから、労使が選択できるようにする。

 いずれも連合案に沿った対応。実現すればアナリストなど年収の高い専門職は好きな時間に働ける。働き過ぎを防ぐ手立ては必要だが、自由な働き方で今までにない成果が期待される。

 残業については年間や月間の労働時間に上限を設け、繁忙期も月100時間未満とする。同一賃金は基本給や手当の水準をそろえるなどとした骨格を固め、国の運用ルールなどの詳細は法案成立後に検討する。中小企業の割増賃金引き上げは22年度に実施する方向だ。

 厚労省は連合案の採用で実現に前進させたい考え。だが、脱時間給などに対する野党の反発は強く、国会審議は難航必至だ。中小企業には改革への対応が間に合わないとの懸念もある。厚労省は同一賃金の開始に経過措置を設ける案も練る。【日本経済新聞】

 

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名目賃金、7月0.3%減 1年2カ月ぶりマイナス

 厚生労働省が6日発表した7月の毎月勤労統計調査(速報値、従業員5人以上)によると、労働者1人あたりの名目賃金にあたる現金給与総額は37万1808円と前年同月比0.3%減少した。前年同月を下回るのは1年2カ月ぶり。夏のボーナスが減ったことが要因だ。物価上昇分を差し引いた実質賃金は0.8%減少した。

 名目の給与総額のうち、基本給にあたる所定内給与は前年同月比0.5%増の24万2487円と4カ月連続で増加。一方、ボーナスなどにあたる「特別に支払われた給与」は2.2%減の11万156円だった。夏のボーナスが飲食サービス業で前年同月比23.0%減と大幅に減少し、賃金全体を押し下げた。

 実質賃金の減少は2カ月連続。減少幅は15年6月以来2年1カ月ぶりの大きさだ。消費者物価指数(持ち家の帰属家賃を除く総合)が0.6%上昇したことで、実質賃金を名目賃金よりさらに押し下げた。

 厚労省は「基本給は上昇傾向が続いており、給与総額の減少は一時的ではないか」との見方を示した。また速報段階ではボーナス分を集計できていない事業所もあり、確報値で変動する可能性がある。【日本経済新聞】

 

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障害者雇用 中小を支援 労働局に専門員、企業OB派遣

 来年4月に障害者の法定雇用率が引き上げられるのに合わせて、厚生労働省は企業の雇用拡大を後押しする。都道府県労働局に専門の支援員を配置するほか、障害者雇用に携わった企業OBを派遣する。関連事業の経費として2018年度予算の概算要求に156億円を計上した。法定雇用率が未達成なのは中小企業が多く、ノウハウを提供し採用強化を促す。

 障害者の法定雇用率は来年度から、身体・知的障害者だけでなく精神障害者も加えて算定する方式に変わる。これに伴い、厚労省は来年4月、法定雇用率を現在の2.0%から2.2%に引き上げる。20年度末までに2.3%にする計画だ。

 企業に一層の雇用を求めるにあたり、厚労省は来年度から、全国の労働局に93人の「就職支援コーディネーター」を配置する。

 障害者にどんな仕事を任せたらいいか分からず採用をためらっている中小企業が多いといい、相談に訪れた企業にコーディネーターが助言する。障害者雇用拡大に向けた準備計画の作成を支援するほか、職場のバリアフリー対応や従業員向けの研修なども指導する。コーディネーターの資格要件などは今後、検討する。

 また、総務・人事部門などで働き、障害者雇用の経験を持つ企業OBを派遣する。独立行政法人の「高齢・障害・求職者雇用支援機構」が来年度から実施する。企業OBのノウハウを活用し、障害者の就労環境の改善を促す。

 障害を持つ中高年の職場定着に向けた対策も始める。障害者が長く働ける環境を整備する計画を企業に提出してもらい、審査した上で、中小企業は障害者1人当たり70万円、大企業は50万円を支給する。

 厚労省によると、企業で働く障害者は年々増えており、16年6月時点で約47万4千人。だが、法定雇用率を達成している企業は48.8%にとどまる。未達成の企業のうち58.9%は障害者を1人も雇っておらず、同省の担当者は「障害者雇用ゼロ企業を減らしていきたい」と話している。【日本経済新聞】

 

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厚生年金の保険料率引き上げ、18・3%に固定

 会社員や公務員らが加入する厚生年金の保険料率が9月から、現在の18・182%(労使折半)から18・3%(同)に引き上げられる。

 2004年の年金制度改革で毎年料率が引き上げられてきたが、今回の引き上げで上限に達し、今後は固定される。会社員の大半は10月支給の給与から保険料がアップする。

 04年改革では、現役世代の負担増に歯止めをかけるため、年金保険料に上限が設定された。同年9月まで13・58%だった厚生年金保険料は段階的に引き上げられてきた。自営業やパート労働者らが納める国民年金の保険料も引き上げられ、今年4月に固定された。【読売新聞】

 

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労基法改正 一本化を提示 労政審、労使の溝大きく

 厚生労働省は30日、労働政策審議会(厚労相の諮問機関)の分科会を開き、残業時間の上限規制と時間でなく成果で評価する「脱時間給制度」などを労働基準法改正案として一本化する方針を示した。連合は上限規制に賛成する一方、脱時間給制度には反対している。労使の溝は大きく、国会審議は見通せない。

 脱時間給は高収入の専門職を対象に労働時間の規制から外す制度。連合が修正案を政府に持ちかけながら、一転反対に回った経緯がある。残業規制は労使が歩み寄り、政府が春にまとめた働き方改革実行計画に具体案を盛り込んだ。

 30日の分科会では厚労省が労基法案に一元化する方針を提示。労働者代表の委員は「長時間労働を助長しかねない」と異論を唱え、経営者側の委員からは「多様で柔軟な働き方につながる」など賛成意見が相次いだ。

 政府は2015年に脱時間給や裁量労働制の拡大などを盛り込んだ労基法改正案を国会に提出したが、野党や連合が「残業代ゼロ法案」などと反発。2年以上国会で棚ざらしとなった。脱時間給は効率的な働き方や生産性向上につながるとして、経団連などが導入を求めてきた。

 厚労省は一元化の方針を打ち出した労基法改正案のほか、正規と非正規の不合理な待遇差をなくす「同一労働同一賃金制度」を創設する法案など、働き方改革に関する法案をまとめて国会に提出する方針。9月下旬にも召集する臨時国会での一括審議をめざす。

 与党も労基法改正案の一本化に理解を示す。法案には連合が求めた「年104日以上の休日確保の義務化」などの修正案を反映し、残業規制とのセットでの成立をめざす。自民党幹部は「臨時国会の中で成立させたい」とする。

 一方、野党は対立姿勢を鮮明にしている。民進党は連合と足並みをそろえ、脱時間給を認めない構え。共産党も反対する。政府・与党は働き方改革の前進を臨時国会の焦点と位置づけるが、与党内には「審議がもめれば強行採決になりかねない」との懸念もある。【日本経済新聞】

 

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