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労基法改正 一本化を提示 労政審、労使の溝大きく

 厚生労働省は30日、労働政策審議会(厚労相の諮問機関)の分科会を開き、残業時間の上限規制と時間でなく成果で評価する「脱時間給制度」などを労働基準法改正案として一本化する方針を示した。連合は上限規制に賛成する一方、脱時間給制度には反対している。労使の溝は大きく、国会審議は見通せない。

 脱時間給は高収入の専門職を対象に労働時間の規制から外す制度。連合が修正案を政府に持ちかけながら、一転反対に回った経緯がある。残業規制は労使が歩み寄り、政府が春にまとめた働き方改革実行計画に具体案を盛り込んだ。

 30日の分科会では厚労省が労基法案に一元化する方針を提示。労働者代表の委員は「長時間労働を助長しかねない」と異論を唱え、経営者側の委員からは「多様で柔軟な働き方につながる」など賛成意見が相次いだ。

 政府は2015年に脱時間給や裁量労働制の拡大などを盛り込んだ労基法改正案を国会に提出したが、野党や連合が「残業代ゼロ法案」などと反発。2年以上国会で棚ざらしとなった。脱時間給は効率的な働き方や生産性向上につながるとして、経団連などが導入を求めてきた。

 厚労省は一元化の方針を打ち出した労基法改正案のほか、正規と非正規の不合理な待遇差をなくす「同一労働同一賃金制度」を創設する法案など、働き方改革に関する法案をまとめて国会に提出する方針。9月下旬にも召集する臨時国会での一括審議をめざす。

 与党も労基法改正案の一本化に理解を示す。法案には連合が求めた「年104日以上の休日確保の義務化」などの修正案を反映し、残業規制とのセットでの成立をめざす。自民党幹部は「臨時国会の中で成立させたい」とする。

 一方、野党は対立姿勢を鮮明にしている。民進党は連合と足並みをそろえ、脱時間給を認めない構え。共産党も反対する。政府・与党は働き方改革の前進を臨時国会の焦点と位置づけるが、与党内には「審議がもめれば強行採決になりかねない」との懸念もある。【日本経済新聞】

 

  中小企業経営者協会 岡本経営労務事務所
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