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70歳雇用、企業に課題重く 社会保障は担い手増

 希望する高齢者は70歳まで働けるように政府が環境整備に乗り出す背景には、15~64歳の生産年齢人口の減少を補いつつ、経済と社会保障の担い手を増やしたいという狙いがある。企業にとっては人手不足解消の一助となるが、既存の人事・賃金制度との兼ね合い、企業が負担する社会保険料の増加など課題は残る。

 現役世代を指す生産年齢人口は1995年の約8700万人を頂点に減少が止まらない。高齢者人口がほぼピークを迎える2040年には6千万人を割り込む見通しで、高齢者の労働市場への参入を通じた働き手の確保は喫緊の課題だ。

 人手不足の追い風を受けて高齢者の雇用は増え続けており、就業者人口も増加している。高齢者や女性の労働参加が今後も進めば、1人の就業者が支える非就業者の人数は現在とほぼ変わらないか、むしろ負担が減る可能性も指摘される。

 課題は企業の人事・賃金制度との兼ね合いだ。60歳の定年後に働く高齢者は正規雇用から非正規雇用に変わり給与が減る場合が多い。男性の非正規の比率は55~59歳の約1割から65~69歳には約7割へ大幅に上昇する。能力や成果に見合った賃金を払う仕組みに変えなければ、働く高齢者の意欲を引き出しにくい。

 働く高齢者は社会保険料を払うので、社会保障制度は担い手が増えることにつながる。しかし社会保険料は企業と折半するため、企業側の持ち出しは増える。高齢者の継続雇用を促すには、中小企業の社会保険料負担が過大にならないような配慮も必要になる。【日本経済新聞】

 

  中小企業経営者協会 岡本経営労務事務所
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