未払い残業問題
ある企業の社員自殺事件をきっかけに、過重労働を放置する企業への取り締まりが強化され、2019年4月より働き方改革関連法が順次施行されました。
2015年に労働基準監督署が全国で立ち入り調査した事業場は15万件以上になります。その7割で違反が発覚し、約1350社が1社平均740万円以上の未払い残業代を支払うことになりました。
違法残業の取り締まりは労働者本人や家族からの通報、毎年特定業種を重点的に定めて行う臨検や定期監督等による発覚をきっかけに行なわれることが多いと思われます。
2023年4月より中小企業に対しても、月60時間超の残業には50%の割増賃金率の支払いの義務化(大企業は引き上げ済み)になります。
変形労働時間制や裁量労働に関するみなし労働時間制の導入、残業自己申告制や事前許可制、残業時間代休制度及び賃金規程の改訂による適正みなし残業手当の導入等、残業コスト削減対策や業務効率の見直し等、働き方改革も合わせて検討すべきでしょう。